テレワークとコミュニケーション

コロナ禍になり、組織や職場内のコミュニケーションのあり方がよく議論されます。私は職場内においては、リアルなコミュニケーションを望みますが、クライアントとの会議は、ネットコミュニケーションにより、時間と距離を超えて、格段に便利、手軽になっています。

夜の研修(20時や21時から開始)の参加しやすさは、時間の有効活用、ネット環境があれば、どこからでも参加できることから、大変便利になり、もう後戻りはできません。

コロナ禍の前から、外国に滞在されているアメリカ人の先生の研修に参加していたため、アメリカ時間は、朝5時、日本時間は、夜9時の設定でズーム研修が、開かれていました。 研修が東京や大阪の開催だと集まれる人も限られますが、ネット研修になりますと、全国からの参加が可能となり、参加できなかった場合の録画も視聴することができます。

まさに『空間を超える』というメリットがあります。また、ズーム研修においては、小グループにわけるアウトブレイクルームや、ある特定の人のディスカッションに対して、外野がサイレント、見えない設定にすることで、よりディスカッションに集中することもできます。画面共有、チャット機能、スポットライト、画面を集合させて、会議室形式にするなど、いろいろなものが使えます。

つまり、ネットは、リアルの場面を再現し補完するという点において、優れています。一対一、また一対多のコミュニケーションを、リアルほどできない(雰囲気がわからない、表情が伝わりにくい)という前提で、リアルなコミュニケーションをネットで支援することが可能になっています。とりあえず、「ズームでお目にかかりましょう」「ズームでご面談しましょう」というステップから、次に、リアルでお話合い、面談しましょうということができます。

本来のコミュニケーションはリアルが前提ですが、時空を超えて、ズーム開催。でも、本質や本音でのトーク、問題の話し合い、課題解決、深い問題は、リアルで行なう。

ネットは便利ですが、それがすべてではないと考えます。ですが、リアルの支援をしている、サポートを担っていると考えると、ネットコミュニケーションは今後も活用が高まっています。

ハイブリッドという形で、リアルとネットの相互活用がされていることも興味深い事象です。私は、ゴスペルという音楽チームに参加しています。コロナ前は、当然リアルでお稽古をしていました。でもコロナ禍になり、ズームでのお稽古が余儀なくされ、通信環境により、微妙の時間差が発生します。そのため、ネットを通じて、全員で歌うことは、現在はできず、今後の技術推進に期待されます。でも、コロナ禍の指導を通じて、個別指導をみんなで共有するようになり、各自の技術が向上した、みんながうまくなったと先生はおっしゃいます。そして、現在は、ハイブリッドのレッスンで、テレワークの方、緊急事態宣言において、外出してはならない方は、在宅で参加し、練習会場に足を運べる人はリアルという、ハイブリッドが、自然になりました。まさに、リアルが基本、でも、できない場合でも、ITやネットが支援する、補完するという形式がなりたっています。これは、可能性が広がっただけでなく、自由になったことを意味しています。

コロナ禍という不測の事態ですが、それによって、働き方改革も、一気に加速し、進化しました。必ずしも、東京に通勤するというスタイルではなくなり、また、副業、兼業もより進んでいくことでしょう。

より自分らしく、より自由に、より自己実現がしやすく、より多くの選択肢が増えていることを、歓迎したいと思います。

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